東京外大2016
Japan Studies 1:コーパス日本語学入門
- 前期・木曜4限
- ogiso@ogiso.net ←@を@に直してください
レポートについて
アクティブラーニング(第2回)
- 国語研究所コーパス開発センター見学
- 2016/7/14 13:30 一階ロビー集合
2016/06/23
アクティブラーニング(第1回)
- 「中納言」によるレポートテーマに関する語の検索、データ集計(来週までにデータ作成、メール)
レポートテーマについて
コロケーション強度の話
- 共起する語(AとB)を評価するとき、単純な用例数だけでは危険
- もともと頻度が高いもの同士のつながりは多くて当たり前だから
コロケーション強度をはかるスコアには様々なものがあり、それぞれに特徴がある
- ダイス係数
- =2×(ABの用例数/(Aの用例数+Bの用例数))
- tスコア
- =(ABの用例数 - (Aの用例数×Bの用例数/コーパスの総語数))/√ABの用例数
- =B5-(C$2*C5/C$1)/SQRT(B5)
- MIスコア(相互情報量)
- =log[2] (ABの用例数×コーパスの総語数)/(Aの用例数×Bの用例数)
- =LOG((B5*C$1)/(C$2*C5),2)
(例)
- 例:「玉葱」と共起する(3語以内)動詞の場合
- AB= 「玉葱」~「炒める」の用例数:46
- A=「炒める」の用例数:2069
- B=「玉葱」の用例数:2087
- ダイス係数=2*(46/(2069+2087))=0.0221
それぞれの数値の調べ方
- ※用例数を求めるだけでいいが、「中納言」は用例を取得するためのツールであるため、複数の語の用例数を求めるのに手間がかかる
- 「コーパスの総語数」は「語数について」のページを参照
2016/06/16
調整頻度の計算
- 粗頻度を総語数で割る
- レジスターごとの語数データ:中納言ページの「語数について」からExcelでダウンロードできる
- 調整頻度には100万語あたりの頻度が比較的よく使われる
- ※割合の違いを比較するだけなら調整頻度を出す必要はない。
ランダムサンプリング調査
- 大量に用例があり、調査内容からすべて対象にできない場合
- ランダムに並べ替え→先頭n例を調査対象に
- ランダムな数字の列: =RAND()
- ランダムな数字の列をコピーして「値として貼り付ける」と数字が固定される
重複の削除
用例数ではなく、用例が一つでも出現したサンプルの数を調べたい場合
vlookupの使い方
レポートテーマについて
- 来週、レポートテーマについて全員に聞き、コメントします。テーマを考えておいてください。
2016/06/09
テキストエディタと正規表現の応用
Excelの文字列関数とIF関数
- 例:ジャンル(NDC)の整理
- 先頭の文字を取り出す(NDCの一次区分(=類))
- スラッシュで区切られた最初の部分(ジャンルの大分類)
- =LEFT(<ジャンルのセル>,SEARCH("/",<ジャンルのセル>)-1)
- 集計用に用意した列で文字列処理関数を利用する
- LEFT
- RIGHT
- MID
- LEN
- SEARCH
- SUBSTITUTE
- 応用例:品詞の大分類を使う
- =IFERROR(LEFT(<品詞>,SEARCH("-",<品詞>)-1),<品詞>)
BCCWJ利用の落とし穴
- BCCWJはあくまでも「現代語」のためのコーパスなので通時的な調査には向かない
- レジスターによって母集団の年が違っている
- 30年あるのは白書・ベストセラー・国会会議録など一部のものだけ
- もともとテキスト量の多いレジスターにたくさん用例があるからといって「そのレジスターでよく使われる」とはいえない→調整頻度の計算
- cf.人口あたりの事故件数,1平方キロあたりの…etc.
2016/06/02
「中納言」検索結果のダウンロードとExcelでの利用
- ダウンロード
- アーカイブの展開(解凍)
- Excelでインポート
Excelの基礎
【重要】ピボットテーブルの使い方
複数の検索結果の結合
ショートカットキーを活用すると便利
- Ctrl+End ファイルの末尾/表のいちばん右下に移動
- Shift+Ctrl+End 〃範囲を選択
- 表をコピー
- Ctrl+Home, ↓(列名はコピーしないようにする),Shift+Ctrl+End, Ctrl+C
- コピーした表を既存の表の下に貼り付け
- Ctrl+End, Home, ↓, Ctrl+V, Ctrl+Home
集計用の列を自分で用意する
- 例:表記(ひらがな・かたかな・漢字)別集計
- 例:用法分類
質問対応
2016/05/26
(復習)形態論情報を使った検索
検索条件式の利用
キー: (品詞 LIKE "形容詞%" AND 活用形 LIKE "連体形%")
AND 後方共起: 語彙素="言葉" ON 1 WORDS FROM キー
WITH OPTIONS tglKugiri="|" AND tglBunKugiri="#" AND limitToSelfSentence="1"
AND tglFixVariable="2" AND tglWords="20" AND unit="1" AND encoding="UTF-16LE" AND endOfLine="CRLF"
2016/05/19
短単位と長単位
品詞体系と見出し語の階層
- BCCWJ,CHJはUniDicの品詞体系にもとづく
形態論情報を使った検索
- 検索例
- 「時の経つにつれて」
- 名詞+の+動詞連体形+につれて
2016/05/12
コーパスの段階
- 電子テキスト:grep: 文字列(正規表現)検索
- 構造化テキスト:ひまわり、少納言 など: 文字列(正規表現)検索
- 形態論情報付きコーパス:中納言、ChaKi など: 形態論情報による検索(タグ検索)
コーパスの設計とサンプリング
- 均衡コーパス(Balanced corpus)
- 「バランスがとれている」とは?
- コーパスの母集団の設定とサンプリング
- BCCWJのサブコーパス
- 可変長と固定長
- 著作権をめぐる問題
「少納言」で正規表現を使う
BCCWJ「中納言」登録申請
2016/04/28
正規表現のいろいろ†
- 授業資料/正規表現
- 文字クラス [ ]
- 文字クラスの否定(補集合)[^ ]
- 繰り返し ? + *
- グループ化 ()
- or(論理和) |
- 文頭 ^、文末 $
正規表現の応用†
- カタカナ語
- 送りがなの揺れ(行う/行なう)
- 会話文中("「"で始まる文中)の用例を検索する
- 同一文中での共起
grepと置換でKWIC(CSVファイル)を作る(簡易版)†
- CSVファイルとは:テキストファイルで表を表現する
用語:CSVファイル
- KWIC:KeyWord In Context
タグ付き正規表現
- 走[らりるれろ] でgrepした結果を置換するにはどうしたらいいか
- 次のように置換するととんでもないことに…
- 検索文字列:走[らりるれろっ]
- 置換文字列:★走[らりるれろっ]
- タグ付き正規表現・カッコ(半角丸カッコ)と\1(\2,\3…)を使う
- 授業資料/タグつき正規表現
検索文字列の中での後方参照†
- 検索語の中で\1を使う
- (..)\1 「ころころ」「毎日毎日」など二文字の繰り返しにマッチ
- (.ろ)\1 「ころころ」「どろどろ」「へろへろ」などにマッチ
最長一致の原則(greedy matching)†
- 正規表現は、パターンが一致する最も長い範囲にマッチする
- 例:あ+ → 【\1】
- ああああああああ → 【ああああああああ】
そのせいで…
- 例:「(.+)」 → 【\1】
- 「こんにちは」「さようなら」 → 【こんにちは」「さようなら】
- 括弧の組ごとに置換するためには「([^」]+)」 → 【\1】 のように書かなければならない
- 「こんにちは」「さようなら」 → 【こんにちは】【さようなら】
- よりかんたんに指定するには(最短一致,ものぐさ指定)
- 「(.+?)」「(.*?)」のように、繰り返し指定の+*の後に「?」をつける
正規表現に関する参考資料†
#amazon(4873114500)
#amazon(4873113598)
2016/04/21
テキストエディタ
- テキストデータ(青空文庫)の配布
- ダウンロードしてUSBメモリに展開(解凍)してください
- 検索・置換、grep
- 検索で初出行を調べる
- 置換で用例数を数える
- grepで用例リストを作る
- タグジャンプで文脈を確認する
- サブフォルダのgrep
ショートカットキー†
正規表現を使ってみる†
- 文字クラス
- 例:読[まみむめもん]
- 半角ブラケットの中に文字を並べる→並べた文字いずれか1文字
正規表現とは†
- 正規表現 >用語
- 文字を表すための特殊な文字(メタ文字)を使って文字列のパターンを表現する
- エディタでは置換・検索・grepで利用できる (エディタ以外にもさまざまなアプリケ-ションやコンピュータ言語で利用されている)
- 記号はすべて半角
- 記号そのものを表す場合には\でエスケープする(特殊な意味を打ち消す) 例:1\+2
2016/04/14
- 次回以降、USBメモリ(少なくとも2GB以上)を持ってきてください。
「コーパス」について†
- 狭義のコーパス
- 言語研究を目的として収集され、言語研究のための情報が付けられたコンピュータ上で利用可能な大規模な言語データ。
- 現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ) / 日本語歴史コーパス(CHJ)
- 広義のコーパス
- コンピュータ上で利用可能な大規模な言語データ。必ずしも言語研究向きではないが、言語研究に利用可能。
- さまざまなテキストアーカイブ(新潮文庫の百冊 / 青空文庫 / 国会会議録)
- Web上のデータ
- 検索サイトの利用
- WAC(Web as Corpus)
紙の資料からコーパスまで
- (紙の)本文
- (紙の)総索引(コンコーダンス)
- 電子テキスト
- 構造化テキスト
- 形態論情報付きコーパス
テキストファイル
- テキストエディタの設定
- 行の折り返し
- 行番号表示
- スタイル行番号(ワープロ的行番号)と論理行番号(エディタ的行番号)
2016/04/07
イントロダクション/日本語コーパスの紹介
- デモ
- 「現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)」
- Excelによる集計(ピボットテーブル)